臨床検査部門

当院は社団法人日本臨床衛生検査技師会と日本臨床検査標準化協議会（JCCLS）が合同で審査し認証する「品質保証施設」として認証を受けています。品質保証施設認証制度とは、「施設において提供される検査データが標準化に基づいたものであり、かつその精度が十分保障されていることと、継続した人材育成が出来ていると評価できる施設」に対し、品質保証施設として認証する制度です。これからも、質の高い検査の提供と、患者さんへの安心・信頼の可視化に努めて参ります。

取得資格一覧

施設基準・認定施設

採取した血液や尿に含まれているさまざまな成分を分析し、からだに異常がないか、どの部分の疾患なのか、炎症の有無、栄養状態などを調べる検査です。検査項目が多く、基本的には自動分析装置を用いて検査します。正確な検査データを報告するために、分析装置の状態管理や精度管理も臨床検査技師の重要な仕事です。異常値が発生した際は、機器に問題はないか、検体自体に問題はないか、などさまざまな判断が求められます。

血液中の白血球、赤血球、血小板、ヘモグロビンの数や量などを分析装置で測定したり、血液細胞の異常形態の有無を顕微鏡で直接観察したりします。貧血症や多血症、炎症、造血器腫瘍などのスクリーニング検査や治療効果のモニタリングとしてとても重要な検査です。

尿や便・髄液・体腔液などを測定し、さまざまな臓器の異常を調べることができます。尿定性検査や便潜血検査などを分析装置を用いて測定したり、尿中有形成分を顕微鏡で直接観察したりしています。

栄養サポートチーム(NST)
医師・看護師・管理栄養士など多職種がチームを組み、患者さまにとって最もふさわしい方法で栄養状態を良好に保つことを目的として活動しています。臨床検査技師は患者さまの栄養状態の指標となる検査データの集計・提示などを行い、栄養面のバックアップに努めています。

糖尿病教室
入院患者さまのうち糖尿病を患われている方や、糖尿病に関する指導が必要だと判断された方を対象とした教室です。大きく「薬物療法」「運動療法」「検査」「合併症」「日常生活」「食事」の６つの項目があり、臨床検査技師は「検査」を担当しております。糖尿病に関する検査の意義や検査結果（データ）の見方などを指導しています。

救急外来での活動
臨床検査技師１名が毎日救急外来に赴き、採血や心電図検査の実施や、検査関係の物品の補充・管理状況の確認・メンテナンスなどを行なっております。

当院の臨床検査部門では、精度の高い検査の実施および維持のため、さまざまな精度管理調査に参加し、検査が適切に行われているか評価しております。検体検査科では下記の外部精度管理調査に参加し、良好な評価結果が得られています。

• 日本臨床検査技師会　精度管理調査
• 愛知県臨床検査技師会　精度管理調査
• 全国労働衛生団体連合会　臨床検査精度管理調査
• 日本医師会　臨床検査精度管理調査

当院の臨床検査技師は、臨床検査部門（検体検査科、輸血センター、超音波・生理検査センター、病理診断科、細菌検査部）、健診センター、カプセル内視鏡読影支援センターの７つの部門に所属し、それぞれで卓越した知識・技術をもって活躍しています。臨床検査技師は「縁の下の力持ち」ではなく「先頭で取り仕切る」役割を担う存在となりました。

当院の臨床検査技師について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

取得資格一覧

施設基準・認定施設

ABO式血液型、Rh式血液型を検査します。ABO式は輸血において最も重要な検査です。不適合輸血を防止するため、異なる時期に採血を２回行い、二重チェックをもって血液型を確定します。他院での結果は血液型確定には用いません。

輸血前に患者さまに行う検査の１つで、ABO型以外の血液型抗原に対する抗体の有無を調べます。抗体は過去の輸血や妊娠によって産生される場合があり、抗体の種類によっては輸血副反応の原因となります。不規則抗体がある場合（陽性）は、その抗体と反応を起こさない輸血製剤を選択する必要があります。

患者さまの血液と輸血する血液との適合性を確認する検査です。不適合輸血を防止することができ、輸血前の最終確認として重要な検査です。この検査は患者さまから採血後３日（72時間）以内の検体を用いる必要があり、輸血する血液製剤ごとに必ず検査を行っております。

輸血製剤は安全性を確保するため感染症の検査が行われていますが、感染被害を完全になくすことはできません。そのため、輸血による感染症の有無を確認するため、医師の判断により必要に応じて輸血前、および輸血2～3カ月後に感染症の検査を行うことがあります。検査を行う感染症はB 型肝炎ウイルス、 C 型肝炎ウイルス、 HIV（AIDS） ウイルスです。

輸血製剤は血液センターより購入し、院内に常備しています。種類によって保存温度や有効期間が決まっており、また保冷庫からの持ち出しや開封後の使用期限なども厳密に定められているため、製剤の適切な管理・保管も安全な輸血のための大切な業務です。製剤は専用の保冷庫・冷凍庫にて24時間温度管理して保管されています。製剤の管理は輸血専用のパソコンで行っており、輸血製剤の在庫の管理・患者さまの輸血検査歴・輸血歴などのデータを保管しております。

輸血を行うことで稀に副反応が起こることがあります。副反応にはさまざまな種類があり、輸血時は医師や看護師により患者さまの体調に異変が無いかを細かく観察します。輸血センターでは、起こった副反応の集計や原因の検査も行っております。集計結果などは輸血に関わる多職種で共有されます。

輸血センター会議　(輸血療法委員会)
医師、手術室の看護師、臨床検査技師らで構成された委員会です。輸血療法の改善や輸血による副反応の発生報告の共有、大量輸血・緊急輸血があったときの各部署の対応の共有・改善を行っております。

輸血新聞の発行
２カ月に１度、院内職員に向け輸血に関する情報を掲載した『輸血新聞』を発行しています。輸血センター以外の職員も輸血に関する知識を向上し、また輸血時の対応などの周知を図ることで、病院全体としてより安全で適正な輸血が提供できるよう努めております。

当院の臨床検査部門では、精度の高い検査の実施および維持のため、さまざまな精度管理調査に参加し、検査が適切に行われているか評価しております。輸血センターでは下記の外部精度管理調査に参加し、良好な評価結果が得られています。

• 日本臨床検査技師会　精度管理調査
• 愛知県臨床検査技師会　精度管理調査
• 日本輸血細胞治療学会　精度管理調査

当院の臨床検査技師は、臨床検査部門（検体検査科、輸血センター、超音波・生理検査センター、病理診断科、細菌検査部）、健診センター、カプセル内視鏡読影支援センターの７つの部門に所属し、それぞれで卓越した知識・技術をもって活躍しています。臨床検査技師は「縁の下の力持ち」ではなく「先頭で取り仕切る」役割を担う存在となりました。

当院の臨床検査技師について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

生理検査は患者さまと直に接して検査を行うため、患者さまが少しも不安を感じることないよう思いやりを持ち、寄り添った検査ができるよう常に心がけております。卓越性を高め、信頼され、必要とされる検査を提供し続けることを心に留め、病態把握はもちろんのこと、患者さまの症状の原因究明の一助となれるよう尽力してまいります。

取得資格一覧

施設基準・認定施設

高い周波数の超音波を身体に当てて、体内の臓器からはね返ってくる超音波を画像として映し出します。身体の内部の状態を短時間でリアルタイムに把握することができます。検査中はモニターで画像を確認するため、部屋を暗くして行うのが一般的です。痛みや被ばくの心配がなく、身体への負担が少ない検査のため、妊娠中の方や高齢者の方も安心して検査を受けていただけます。

●検査領域
腹部（造影含む）、心臓、頚動脈、乳腺、体表、甲状腺、表在血管、下肢血管、泌尿器　など

●特殊な超音波検査（医師と行う検査）
・経食道心臓超音波検査
・体表（穿刺）超音波検査
・肝生検検査

筋肉や神経に異常がないかを調べる検査です。針電極を用いて筋肉の状態を調べるもの（針筋電図検査）と、神経に電気刺激を与えたときに神経や筋肉に生じる電気信号の伝わり方を調べるもの（誘発筋電図検査）があります。主に手足の痺れ、歩行障害、筋力低下のときなどの病態の把握や診断に有用な検査です。

大脳の活動の状態を調べる検査で、脳の中を流れる微弱な電気信号（脳神経細胞の電気的な活動）を、頭皮上に取り付けた電極から記録します。この検査は一般的に、てんかんなどの発作性意識障害の診断、脳腫瘍や脳梗塞などの脳血管障害、頭部外傷による中枢神経系の異常を疑う場合などに行います。

左右別々の耳で検査を行い、聞こえる最も小さな音の大きさを調べます。この検査を行うことで、難聴があるかどうか、および難聴の程度や原因が分かります。検査は防音室で行います。ヘッドホンから音が聞こえたらスイッチを押してください。ヘッドホンを正確に装着いただくため、めがねやイヤリング・ピアスは外していただきます。

研修医への超音波検査指導
当部門で活躍する臨床検査技師は生理検査について卓越した知識・技術を有しています。その専門性を活かし、1年次の研修医を対象に超音波検査の研修を行っております。心臓・腹部エコーの基礎的な描出ができるように、実際にエコーの機械を使って研修を行います。1年次だけでなく、2年次の研修医にも研修を行うこともあり、より高度な超音波研修を実施するなど、病院全体としての超音波検査の質の向上に貢献しております。

新人看護師への心電図検査の研修
当部門の臨床検査技師が講師となって、新しく入職した新人看護師を対象に心電図検査（12誘導心電図検査）の研修を行っています。実際に電極を装着し、波形を読む練習を通して全ての看護師が心電図電極を正確かつ素早く装着できるよう指導しています。

月1回の循環器カンファレンス
循環器（心エコー）担当技師と循環器内科医1名によるカンファレンスを月に1回程度行っております。判断に迷った症例や共有しておきたい症例など、さまざまな症例についてディスカッションを行っております。個々として、さらにチームとして検査力を向上させ、患者さま一人ひとりに最良の医療の提供ができるよう、研鑽に励んでおります。

部門内のカンファレンス
月1回、部門内でカンファレンスを行っています。症例検討や新しい知識の情報共有などを行い、部門全体のレベルアップを目指しています。

超音波検査装置の一括管理
当法人では院内および関連施設にて合わせて50台以上の超音波検査装置を有しており、その管理を一括で担っております。日々の適切な管理だけでなく、毎月1回の定期点検、故障時の対応、導入機器の選定も行っております。一括管理することで、万が一故障した場合には迅速に代替機の手配ができるなど、最善で無駄のない運用を行っております。

当院の臨床検査部門では、精度の高い検査の実施および維持のため、さまざまな精度管理調査に参加し、検査が適切に行われているか評価しております。超音波診断・生理検査センターでは下記の外部精度管理調査に参加し、良好な評価結果が得られています。

• 日本臨床検査技師会　精度管理
• 愛知県臨床検査技師会　精度管理
• 公益社団法人全国労働衛生団体連合会　腹部超音波検査精度管理

当院の臨床検査技師は、臨床検査部門（検体検査科、輸血センター、超音波・生理検査センター、病理診断科、細菌検査部）、健診センター、カプセル内視鏡読影支援センターの７つの部門に所属し、それぞれで卓越した知識・技術をもって活躍しています。臨床検査技師は「縁の下の力持ち」ではなく「先頭で取り仕切る」役割を担う存在となりました。

当院の臨床検査技師について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

取得資格一覧

施設基準・認定施設

手術や内視鏡検査などによって採取された病変組織を顕微鏡で観察し、病理診断を行います。切除された組織がどんな性質を持ち、今後どうなっていく可能性があるかなど、的確な判断が求められます。診断結果は患者さま一人ひとりに合った治療薬の選択などに役立てられます。診断や治療薬の選択に必要な「免疫組織化学染色」や「がん遺伝子検査」は院内で行うことができるため、より迅速に病理医および患者さまに診断結果を提供できる体制を整えております。

免疫組織化学染色
標本を作る際、通常はヘマトキシリン・エオジン染色（HE染色）で診断されますが、それだけでは診断が確定できない場合があります。そのような時に、目的に応じて抗原抗体反応を利用した免疫組織化学染色を行っています。特に診断補助やがん患者さまにとってどのような抗がん剤が有用かなどを調べるのに重要な検査です。

がん遺伝子検査
がん遺伝子の有無を調べる検査で、患者さま一人ひとりに合った治療薬の選択に役立てられます。

術中迅速診断
患者さまの手術中に組織の一部を切り取って標本を作り、診断を行います。迅速の名の通り、標本作成から診断まで10～20分ほどで行っています。主に病変部を適切に切除できているか、悪性細胞の転移がないかなどを調べ、この結果は、手術の追加切除や術式、術後の治療方針の決定に役立てられます。短時間で診断を行うため、標本作製には卓越した技術が要されます。

喀痰や尿、子宮、体腔液などの検体から標本を作製し、細胞ひとつひとつを顕微鏡で観察して、がん細胞などの悪性の細胞がないかを調べます。健診などのスクリーニングに用いられることも多い検査です。当院では標本の作製から観察まで臨床検査技師（細胞検査士）が行い、悪性の疑いがある場合などは細胞診専門医が最終診断を行います。

穿刺吸引細胞診
乳腺・甲状腺やリンパ節など病変が疑われるところに細い針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察します。

超音波内視鏡下穿刺吸引法 （EUS-FNA）
内視鏡検査中に病変が疑われる部位に細い針を刺して細胞を採取し、異形細胞の有無を観察します。当院では採取から標本作製・診断までを10分ほどで行うことができるため（迅速細胞診）、内視鏡を行っている医師と連携をとり、すぐさま治療に繋げることができます。

亡くなった方のご遺族の承諾を得て、死因を明らかにするためや、治療効果の検討のために実施されます。臨床検査技師は病理医の補助業務を行います。

安全衛生委員会
安全衛生委員会では、業務を行うにあたり健康を害する被害が出ていないかなどの労働環境の維持・改善を行う委員会です。その中で臨床検査技師は、業務上不可欠な特定化学物質や有機溶剤の適切な管理・保管、目視による定期的な確認を担っております。

当院の臨床検査部門では、精度の高い検査の実施および維持のため、さまざまな精度管理調査に参加し、検査が適切に行われているか評価しております。病理診断科では下記の外部精度管理調査に参加し、良好な評価結果が得られています。

• 日本臨床検査技師会　精度管理調査
• 日本病理精度保証機構（JPQAS）
• 日本臨床細胞学会　精度管理調査
• 愛知臨床検査技師会　精度管理調査

当院の臨床検査技師は、臨床検査部門（検体検査科、輸血センター、超音波・生理検査センター、病理診断科、細菌検査部）、健診センター、カプセル内視鏡読影支援センターの７つの部門に所属し、それぞれで卓越した知識・技術をもって活躍しています。臨床検査技師は「縁の下の力持ち」ではなく「先頭で取り仕切る」役割を担う存在となりました。

当院の臨床検査技師について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

取得資格一覧

施設基準・認定施設

患者さまから採取した検体を直接染色して標本をつくり、顕微鏡で観察します。細菌や炎症の有無、感染症の原因微生物を特定・推定する検査です。短時間で結果が得られ、迅速検査として有用です。感染症が疑われる患者さまへのいち早い抗菌薬の処方に繋がります。

検体（検査材料）を寒天培地に塗り、微生物にとって最適な温度である35℃で培養し、肉眼で観察できるまで菌を増殖させます。培養には時間がかかることが多く、早くても翌日、微生物の種類によっては数日を要します。
培養が完了すると、質量分析装置などを用いて微生物の種類を決定（同定）します。当院は同定検査において最新の機器を導入しており、ほとんどの微生物の培養・同定検査を外注することなく院内にて行うことができます。

質量分析装置
測定対象を構成する原子や分子の組成や量を測定・分析する装置です。原因微生物の菌種を判明するために使用されます。

血液培養装置
患者さまから採取した血液検体を培養する装置です。血液中の細菌感染に対して迅速な対応が可能とります。

塗抹検査・培養同定検査で感染症の原因微生物の種類が判明すると、その微生物に対して有効な抗菌薬（治療薬）を検査します。同じ微生物であっても効果がある薬はさまざまであり、この検査によって、より患者さまに合った適切な治療を受けることができます。

抗菌薬適性使用チーム (AST）
医師・看護師・薬剤師など多職種がチームを組み、患者さまにとって最も適切な抗菌薬治療を行うことを目的として活動しています。臨床検査技師は患者さまから検出された感染微生物の情報や検査データの提示を行い、適切な抗菌薬選択への一助になれるよう努めています。

院内環境ラウンド
看護部感染委員と感染制御チームで病棟内の環境や処置にあたる手技などを定期的にチェックし、院内感染症を起こるリスクを減らしています。臨床検査技師は感染制御チームの一員としてラウンド表の項目を元にチェックを行っています。

当院の臨床検査部門では、精度の高い検査の実施および維持のため、さまざまな精度管理調査に参加し、検査が適切に行われているか評価しております。超音波診断・生理検査センターでは下記の外部精度管理調査に参加し、良好な評価結果が得られています。

• 日本臨床検査技師会　精度管理

当院の臨床検査技師は、臨床検査部門（検体検査科、輸血センター、超音波・生理検査センター、病理診断科、細菌検査部）、健診センター、カプセル内視鏡読影支援センターの７つの部門に所属し、それぞれで卓越した知識・技術をもって活躍しています。臨床検査技師は「縁の下の力持ち」ではなく「先頭で取り仕切る」役割を担う存在となりました。

当院の臨床検査技師について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。