予防接種センター

高山病予防薬

  • 海外渡航時

高山病予防薬(ダイアモックス)

高地へ旅行される方・高い山に登る方へ

 標高2,500m以上の高地には急性高山病の危険が潜んでいます。発症の頻度としては1,920m~2,957mで 25%、4,000mで約50%との報告があります。

 高地というと、まずは山を思い浮かべますが、海外には富士山 (3,776m)より標高の高い都市や観光地もたくさんあり、例えばボリビアのウユニ湖は標高3,700m、ペルーの古代遺跡マチュピチュは2,430mです。

 

 急性高山病とは

 高地では気圧の低下に伴って、体に酸素が不足した状態となります。その状態に体がうまく順応できず、頭痛 、吐き気、不眠などの症状が出現した状態を急性高山病と言います。
 高地への順応は一般的に2〜5日かかり、高山病が出現しても、この期間で次第に症状は治まっていきます。しかし、症状が進行してしまうと、高地肺水腫や高地脳浮腫に移行し、呼吸困難や意識障害を起こし、生命の危機に陥ります。

 

高地渡航前に準備すべきこと

  • ゆっくり高度を上げる行程を計画すること
  • 高地順応トレーニング
    渡航の30日以内に2泊以上、2,750m以上の高地環境を経験することが予防に有効
  • 高山病予防薬を内服する

高山病予防薬の推奨レベル

リスク 行程 予防薬の推奨
・標高2,800m以下に滞在する 一般的に不要
・急性高山病の既往がある
・2,800mを超える高地に1日で登高する
有効、考慮すべき
・3,500mを超える高地に1日で登高する
・急性高山病の既往がある場合は2,800m以上で考慮
強く推奨

 

処方薬について

  • 【使用薬剤】ダイアモックス ®
  • 【服用方法】高地に到着する前日から到着3日後までの4日間、1/2錠(125mg)を 1日2回服用します 
  • 【費用】1,300円+税(自費診療となり、健康保険は適用されません)
    処方のみの方は、処方料として2,000円+税かかります。ほかにワクチン接種がある場合は必要ありません。
  • 【服用できない方】サルファ剤アレルギーの方
  • 【副作用】手足のしびれ、多尿が5%以上
  • 【高山病症状が出現したら】 標高を下げることが最も効果的な治療法です。症状が軽度の場合には、同じ標高に留まることで、高所順応が起こり軽快する場合があります。高所では天候や同行者の経験値などを考慮し総合的な判断を行いましょう。

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