子宮頸がん検診

どんな検査？

検査で調べること、わかること

子宮がんには子宮の頸部（入口）に発生する「子宮頸がん」と、子宮本体の内膜に発生する「子宮体がん」があります。通常検診を奨められているのは「子宮頸がん」、そしてこれはワクチンと検診によってほぼ100％予防することができるがんです。

子宮頸がんは、そのほとんどが「ヒトパピローマウイルス（HPV）」というウイルスへの感染が原因で引き起こされます。最も罹患数の多いのは30～40代ですが、20～30代の若い女性に急増しています。「結婚しよう」「赤ちゃんを産みたい」と思ったそのときに、突然襲われるケースが増えているのです。

HPVはごくありふれたウイルスで、性交渉などによって半数以上の女性が、生涯に一度は感染すると言われています。多くの場合には子宮頸部の細胞がウイルス感染したとしても、通常の免疫力でそれを排除することができますが、１割ほどの確率でそれを排除することができずに、子宮がんに進行させてしまう可能性があるのです。がんになるまでには数年～10年くらいかかりますので、その途中である「前がん病変」を見つけ対処していくことが、予防につながります。

細胞診＋HPV検査で見逃しをほぼゼロに

子宮頸がん検診には2種類あります。ウイルスに感染しているかどうかを調べる「HPV検査」、そしてがんに進行しそうな細胞がないかを調べる「細胞診」です。従来から行われているのは「細胞診」のほうで、これに「HPV検査」を追加することでより予防・早期発見の確率を高まります。

それぞれ単体検査では、約10％～30％の見逃しが発生しますが、ふたつの検査を受けることで見逃しはほぼ「ゼロ」になるのです。当センターでは同時受診が可能です。

前がん病変の発見精度

子宮頸がんは予防できるがん

HPV（ヒトパピローマウイルス）への感染は恥ずべきことでも、忌むべきことでもありません。しかしがんを発症してしまったら、人生の大事な時間をその闘病についやしなくてはならなくなります。赤ちゃんを産むという人生の大事なイベントに支障をもたらす可能性も大いにあります。

子宮頸がんは、適切な時期におけるワクチン接種と、定期的な検診によって予防できるがんです。積極的に現代医療を活用しましょう。

性交渉の経験のない方には、子宮頸がんワクチン接種をお勧めしています。
だいどうクリニック予防接種センターで受け付けています。
お問い合わせ：052-611-8650

※HPV検査についてはこちらもご参照ください。

子宮頸がん検診情報サイト（株式会社ロシュ）

料金と検査項目

項目	内容	料金
細胞診（スメア検査）	子宮頸部の細胞を綿棒でぬぐって採取し、顕微鏡で調べます。がん細胞だけでなく、感染によって変化し、がんに進行する前の「異形成」と呼ばれる段階の細胞も発見することができます。	3,300円（税込）
HPV検査	子宮頸部の細胞がウイルスに感染しているかどうかを調べます。	5,500円（税込）

＊一度の検体採取でふたつの検査が可能です。

名古屋市にお住いの方へ

細胞診は、名古屋市のワンコインがん検診の対象になっています。
20歳以上の女性については2年に1回、自己負担金500円にて受診することができます。
無料クーポン券について：下記に該当する方は、2022年3月31日までの間に1回、名古屋市が実施する子宮頸がん検診を無料で受診できます。
１）2020年4月1日時点の年齢が20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の方で、2020年4月1日から2021年3月31日までの間に、名古屋市が実施する子宮頸がん検診受診しなかった方。
２）2021年4月1日時点の年齢が20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の方。

◆ワンコインがん検診を利用すると、
細胞診＋HPV検査＝6,000円（税込）

◆無料クーポンを利用すると、
細胞診＋HPV検査＝5,500円（税込）

で受診することができます。

受診時の注意と結果について

検査を受けるとき

生理中の検査はお受けできませんので、ご注意ください。
血液が大量に混入している場合は、有効な結果が得られない可能性があります。経血がほとんどない状態であれば、検査可能です。
内診し、腟内腔を広げて、内壁をこすって細胞を採取します。そのため出血する場合もありますが、検査室には生理用パッドも用意していますので、ご自由にお使いください。出血は長くとも数日で止まります（止まらない場合は産婦人科を受診してください）。

検査結果とその後の対処について

細胞診・HPV検査（いずれか、または、両方）にて陽性の場合には、当院・産婦人科のご予約を承ります。