当院について

「おもてなし通信」第4号(2024.04)

健診に行こう!

はたらくひとたちの健康を応援する新メディカルスポット誕生

この春、名古屋の中心・栄にリニューアルオープンした新・中日ビル。
半世紀にわたって、街のシンボルとして賑わいつづけたビルがその遺産を継承しつつ、新たな時代へ向けて新装・発進しました。
その9階に開設されるのがDAIDO MEDICAL SQUARE。
健康診断・人間ドック、レディース外来、予防接種・海外渡航相談の3部門からなるクリニックです。
次世代を担うひとたちへ、がん検診や予防医療を提供する“医の拠点”をたっぷりとご紹介します!
駅直結!早朝から夕方まで、土日祝も受診可!
地下鉄「栄」駅直結。健診・検診は平日早朝・夕方や土日祝も受診可能。お仕事帰りやお出かけの際にも立ち寄れるので、とても便利です!

DAIDO MEDICAL SQUAREのWEBサイトはこちら

キーワードは「二人に一人」

高齢化にともない、がんの罹患数、そしてがんによる死亡者数は年々増加している。生涯でがんに罹るリスクは男女ともに2人に1人以上、そして3人に1人近くの方が、がんで亡くなっている。

それに対して、がん検診の受診率は欧米に比べて低い。地方自治体として比較的、手厚いがん検診サポートをしている名古屋市でも、がんの種類によっては受診率が2割程度にとどまっているものもある。目標がやっと半分なのである。なぜがん検診を受けないのか。仕事や子育てなどに忙しい現役世代は「時間がない!」という。

たしかに検診って、ワザワザいつもの生活ルートを外れ、医療機関まで出かけなくちゃいけないし、時間を取られてメンドクサイ。ただでさえ朝ごはんを食べないなどの制限もあるというのに。

せめて、「仕事帰りにサクッと!」「朝活でスッキリ!」「休みの日にパートナーとゆったり」「お買い物ついでにちょっと」「終わったら美味しいものを食べて美術館にでも行って!」…。

そんなニーズに応えたい。それが、新しいクリニックだ。

  • 二人に一人以上が、がんに罹る

  • 日本におけるがん検診受診率は低い

  • 名古屋市のワンコイン受診も、まだまだ

  • 「時間がない」からがん検診を受けない

DAIDO MEDICAL SQUAREの魅力を紹介

人間ドックやがんドックをはじめ、各種健康診断の多彩なプログラムを用意して、宏潤会の「おもてなし」にこだわったサービス提供をめざしています。
最新の設備と五感をリラックスさせる環境で、ご自身の健康と実り豊かな明日のために、ひとときを過ごしていただけるよう、スタッフ一同、最善を尽くしてまいります!

 

フロアマップと解説ページをPDFで見る

CLOSE-UP地域医療「Daido Medicineの予防医療」

「次世代」へ価値の源泉を引き継ぐために(理事長インタビュー)

2024 年元旦、能登半島が揺れた。
かの地へ、精一杯のお見舞いを寄せると同時にこの地に、近い将来必ず来るといわれる南海トラフ地震に、医療機関としてどう立ち向かうべきか、地域医療をどう守るべきか、気持ちを引き締めた。
災害対策と予防医療への想いのもとは同じ。
どういう意味か。宏潤会が考える予防医療について宇野理事長に聞いた。

社会価値の持続は、次世代へ価値の源泉が引き継がれることで実現する

――宏潤会の予防医療に関する課題感は、どこから来ているのでしょうか。
宇野 日本が直面する最も深刻な社会課題は、少子化による人口構造の変化と、来るべき南海トラフ地震だと考えています。今後、就労世代(15〜64歳)の割合がぐんと下がり、我が国にとって辛い時代になります。しかも、大きな震災で壊滅的な被害を受ける可能性がある。2030年代に南海トラフ地震が来る、という推測もあります。
今後、私たちの社会は持ちこたえられるでしょうか。先人たちが築いてきたものを次の世代へ、さらにその次の世代へ手渡せるでしょうか。
働ける人たちはまだまだ踏ん張っていかなければならない。いわゆる就労世代を超えて、労働であってもそうでなくても社会へ価値を発揮し、社会を前に進める方々が現役世代です。現役世代には、健康で活躍し続けてもらわなければなりません。だから、予防医療に力を入れるのです。病気になったとしてもできるだけ早期に発見して治療したら、また頑張れる。
次の現役世代へ価値の源泉を引き継ぐために、力を尽くす。社会医療法人としての私たちの責務です。

2人に1人が、がんになる時代 2人に1人が、がん検診を受けていない

――がん検診の受診率がこれほどまでに低いのはなぜでしょうか。
宇野 受診する側にとっての理由は、主に二つあります。一つは、検診を受けたほうが良いことは分かっているけれど、時間がなかったり、何らかの理由でためらってしまったり、面倒だと思ってしまうから。もう一つは、検診の重要性を知らないから。がん検診の大切さについて、行政も頑張って周知してくれています。私たちが、まず力を入れたいのは一つ目です。
宏潤会は、名古屋市南部・知多半島地域の企業健診をはじめ、就労世代の健康管理に大きく貢献してきました。だいどうクリニック健診センターや中央クリニック健診部門は、稼働率上限に近づいています。よりたくさんの人に健診を受けていただくには、別の施設が必要です。しかも、いま健診から足が遠のいている方々の地理的、時間的利便性を高めたい。だから「栄」を選びました。DAIDO MEDICAL SQUAREとして、2024年4月にオープンします。子宮頸がんや乳がんなど女性特有がんの検診受診率が低いことにも着目し、レディース外来を併設しています。

――検診で異常が見つかった場合は、だいどうクリニックを受診するのですか?
宇野 だいどうクリニックや大同病院を受診しやすい方には、そのようにご案内します。
しかし、大多数の方が名古屋市内全域・近郊から来てくださる見込みです。それぞれのかかりつけ診療所や、受診しやすい近隣病院に精査をお願いすることになります。一つの健診機関が頑張っても、地域のがん検診受診率を上げることはできません。地域全体が努力してこそ、受診率は上がると考えます。

予防医療はこれからも進化する 変化にも対応できる施設でありたい

――予防医療の分野は遺伝子レベルの研究も進み、大きな進化が予想されます。それに対して期待することは?
宇野 予防だけでなく、治療も含めてこれからも発展し、今まで治らなかった病気も治せるようになることを期待します。従来の健診という枠組みには当てはまらない検査も、登場するかもしれません。一定の医学的データが蓄積され健診効果があると確証が得られれば、積極的に新しい検査を導入します。今後も現役世代を応援し、大切なものを次世代に遺すための医療を、わたしたちは追求していきます。

――ありがとうございました。

宇野雄祐(うの・ゆうすけ)
社会医療法人宏潤会 理事長。自身が外科医として過ごしてきた歳月は、日本の「失われた30年」と一致する。歯止めのかからない少子化と震災リスクに備える次の30年を想ったとき、自らが身をおくフィールドでなすべきことは何か、経営者として挑戦する。

プロフェッショナルDAIDOの流儀

スピード感とチームワークで たゆまぬ前進を続けたい~臨床検査技師

心電図(心臓)、脳波(脳)、肺機能(肺)など、身体の異常や機能の評価を行う生理検査。なかでも花形として引っ張りだこなのが超音波検査(エコー)だ。脳から内臓、骨や筋肉まで、身体のさまざまな部位の状態をリアルタイムで観察することができる。放射線と異なり、被ばくなど患者さんへの侵襲がなく、痛みもほとんどないことから、健診や精密検査など医療現場での活躍の場は相当に幅広い。

臨床検査技師 宮坂雄太
2011年入職 。入職時からずっと超音波検査の分野で技術を磨く。次々と専門資格を取り、将来を期待される次世代のリーダー。

サッカーで育んだ 持続力とリカバー力

宮坂雄太は、小学2年生のときから、ずっとサッカーをやっていた。そのスピード感と、チーム内でコミュニケーションを取りながら、皆で勝利に向かっていくところに魅せられていた。一人がミスをしても、助け合ってリカバーする。どんなに強い相手でも、ひるまず走り続けていれば、勝機は必ず巡ってくる。ポジションはセンターバックだった。ディフェンスラインの真ん中で、相手のFWと競り合い、ゴールを守る。チームの精神的支柱としての役割が求められる重要な位置づけだ。宮坂の生き方には「たゆまぬ前進とチームワーク」という価値観が刷り込まれた。

奥深い超音波の世界を探求して

臨床検査技師に興味をもったのは高校生のとき。微量の血液から、身体や病気のいろいろなことがわかる検査を、ただ面白いと感じた。小さな鍵穴から、世界をのぞき見したような気持ちだった。

大学を卒業し、大同病院に就職。そのときに超音波検査を志望した。「検体検査のように血液などを分析する仕事も面白いが、直接患者さんと触れ合うことができて、技術を磨いて生かせるジャンルだと思ったから」だ。

以来、毎日何人もの患者さんの身体にプローブ(※)を当てた。技術を磨き、夜や休みの日は、症例を分析して、知識を増やす努力も欠かさない。

「超音波検査士」という資格がある。循環器、消化器、泌尿器、血管領域などいろいろな分野に分かれており、婦人科領域など一部を除き、院内では最多の資格を保有する。医療者の学会専門資格というのはだいたい会員歴、経験年数などの条件が揃ったうえで、筆記試験と症例に関するレポートが課される。超音波検査士の場合、一年に受検できる分野は一つだけだから、コンスタントに実際の現場経験を重ねることが必須だ。つまり、部署内での貢献・信頼があって、検査業務の経験を積んで初めて受検資格が得られる。このほか宮坂は「血管診療技師」という、血管検査・治療に関わる他の医療職種もめざす資格を持っている。これにも多数の症例分析が必要だった。

※プローブ:超音波で測定するときに身体に当て信号を送ったり取り出したりする道具。

これからの目標は 指導者になること

資格はひとつのきっかけに過ぎない。だが、彼にとっては大きなマイルストーンであり、その成果を着実に検査業務に反映させてきた。

心臓エコーを最も得意とする宮坂は、緊急性の高い検査に遭遇することも多く、循環器の医師たちからも日々学び、患者さんの治療・延命に力を尽くす。

自身には最近二人目の子どもが誕生し、改めていのちの神秘に心動かされた。1カ月あまりの育児休暇を取得して奮闘した彼が、これから力を入れたいことは、後輩技師の指導。「超音波指導検査士」という、まだ全国にも20人ほどしかいない資格もめざす。

かつては検査室がメインフィールドだった超音波の検査技師はいま、どんどんクリニックや救急など臨床現場の最前線へ出向き、医師と連携しながら、スピード感のある検査を提供する。それがさらに活性化していく姿をイメージし、自らその先頭に立っていきたいと思っている。

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