外来受診

装具・ボツリヌス療法外来

装具外来

装具外来について

当外来では、リハビリテーション科専門医、理学療法士、義肢装具士が連携し、患者さんに適切な装具を提供できるようにしています。
新しい補装具が必要な方だけでなく、作製した装具の時間が経過しており、メンテナンスが必要な方も是非、当外来にお越しください。
当外来では患者さんの症状に合わせて機能的インソールをオーダーメイドで作製し、足裏からバランスを整える治療も行っています。

※ 装具外来は、当院で装具を作製されていない方もご利用いただけます。

装具とは

装具とは、身体の一部を外部から支えて、関節の動きを制限したり、保護するものです。
変形の矯正、関節運動の補助、麻痺の軽減などを図るもので、脳卒中後などで麻痺のある患者さんが日常生活を送る上で、強い味方となります。
装具は障害により失った機能を代償するツールとなり、日常生活での歩行・ADLを安定させ生活の質を高めます。
しかし、耐用年数を超えて使い続け、症状の悪化や新たな問題が発生することがあります。
そのような問題を防ぐためにも定期的なメンテナンスやお身体に合わせた補装具の選定が重要です。
装具には治療用装具、更生用装具があり、各種医療保険制度・社会福祉制度が利用できますが、制度ごとに手続きが異なり、申請方法も複雑です。
まずはご相談ください。

  • 〈画像:鵜飼リハ病院 提供〉

特徴

以下のようなさまざまなニーズに対し、解剖学や運動学を十分考慮して、患者さんの生活に適した構造と概観を備えた装具を作製することができるよう、処方を行います。

  • 新たな補装具が必要な方
  • 破損、ねじのゆるみ、補装具が当たって痛いなど補装具の不具合・修理が必要な方
  • 耐用年数を超え、再作製を希望の方 など

対象とする主な疾患

脳血管疾患、神経難病、末梢神経麻痺、関節リウマチ、整形疾患などによる運動麻痺や筋力低下、関節拘縮のような障害

ボツリヌス療法外来について

当外来では、リハビリテーション科専門医、理学療法士、作業療法士が連携し、痙縮に対してボツリヌス療法を提供できるようにしています。
手足のつっぱり(痙縮)でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
ボツリヌス療法によって筋肉の緊張がやわらいでも、効果を得るためにはリハビリテーションが必要です。
ボツリヌス療法とリハビリテーションを合わせて行うことをお勧めします。

痙縮とは

痙縮(けいしゅく)とは、意思とは関係なく筋肉の緊張が高まり、手や足が勝手につっぱったり曲がってしまったりしてしまう状態のことです。
脳血管障害、脳性麻痺、頭部外傷、無酸素脳症、脊髄損傷、多発性硬化症など、さまざまな病態が原因となって発症します。
痙縮により筋緊張が増加すると、関節可動域が制限され,変形を助長して痛みの原因となり、次のような症状がみられます。

  • 手の指が握ったまま開きづらい(清潔を保持できない)
  • 肘や手首が曲がったまま伸びない(着替えがしにくい、介助しにくい)
  • 膝が曲がったまま伸びない(歩きにくい)
  • 踵が着かず、つま先立ちになる(歩きにくい、関節に負担がかかる)
  • 足首が内側に向いてしまう(歩きにくい、関節に負担がかかる)

 

痙縮の治療

痙縮による異常肢位を矯正する対症療法として装具療法があります。
矯正力の弱いプラスチック装具を矯正力の強い両側金属支柱付き装具に変更したり、Tストラップという固定を行うベルトをつけたりします。

立った時や歩くときに足の指が強く曲がってしまう現象があります。
この場合、装具の足趾下部分に、inhibitor bar(指枕)を付け、指の曲がりを抑えることを狙います。
これにより、痛みの軽減、歩行能力の向上、足趾の変形予防などが期待できます。

痙縮そのものに対する治療としては抗痙縮薬の内服、バクロフェン髄腔内療法、選択的後根切断術、ボツリヌス療法、フェノールブロック、腱延長術などがあります。
上下肢痙縮に対するボツリヌス療法は、日本脳卒中学会『脳卒中ガイドライン2021』において グレードA で推奨されています。

ボツリヌス療法とは

ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒素を有効成分とする製剤を使います。
薬を筋肉に注射することで、筋肉につながる神経の働きを抑えて筋肉の緊張をやわらげることができ、次のようなことが期待できます。

 

  • 関節が固まるのを防ぐ
  • 介護の負担が軽くなる
  • 手足の関節が動かしやすくなり、日常生活がしやすくなる
  • リハビリテーションがしやすくなる
  • 痙縮による痛みがやわらぐ
  • よい姿勢に近づけることで、歩きやすくなったり、座りやすくなったりする

ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
ボツリヌス療法を受けた後に、副作用として注射部位が腫れる、力が入りにくいなどのような症状があらわれることがまれにあります。

注射後2~3日目から徐々に効果があらわれ始め、通常3~4カ月間で効果は徐々に消えてしまいます。
再び効果を得るためには、繰り返し注射することになります。
ただし効果が続く期間には個人差があるので、医師と相談しながら次の計画を立てていきます。

数カ月で薬が消えることはメリットにもなります。
効果が強すぎたり弱すぎたりした場合に、次の治療の時に評価しながら、より効果的な投与量や投与部位を検討し直すことができます。
ボツリヌス療法によって筋肉の緊張がやわらいでも、効果を得るためにはリハビリテーションが必要です。
ボツリヌス療法とリハビリテーションを合わせて行うことをお勧めします。

特徴

当院ではゼオマイン®(帝人ヘルスケア)を使用しています.
既存の製剤はボツリヌス毒素以外に無毒性成分の複合蛋白質も含まれるため、投与を継続することで効果が減弱すると言われていました。
ゼオマイン®は、ボツリヌス毒素から複合蛋白質を取り除き、神経毒素成分のみを有効成分とした薬剤となっており、効果減弱の可能性が低くなると期待されています。
また、より効果的に痙縮を改善するために注射の際には、電気刺激装置でターゲットとなる筋肉を確認しながら施注しています。

リハビリテーション科専門医、理学療法士がチームにて、ボツリヌス療法外来を行っています。

外来日時

毎週金曜日 午前中(大同病院にて)

※ 当外来は事前予約制です。外来予約はリハビリテーション科にて電話で受付しています。
大同病院代表(052-611-6261)にお電話の上、リハビリテーション科へとお伝えください。
※ 祝日はお休みです。また、スタッフの都合でお休みすることもございますのでご了承ください。

外来受診案内

毎週金曜日 午前中(大同病院にて)

※ 当外来は事前予約制です。外来予約はリハビリテーション科にて電話で受付しています。
大同病院代表(052-611-6261)にお電話の上、リハビリテーション科へとお伝えください。
受診の際は、かかりつけ医の紹介状をお持ちください。
※ 祝日はお休みです。また、スタッフの都合でお休みすることもございますのでご了承ください。

紹介状をお持ちください

大同病院では、長期間当院を受診されていない方や初めて来院される方(=初診患者さま)を対象に、初診時選定療養費をお支払いいただいております。

初診時選定療養費についてはこちらもご覧ください
 
但し、以下に該当する方は対象外となります。

  1. 紹介状をお持ちの方
  2. 社会医療法人宏潤会の関連施設(だいどうクリニック、大同みどりクリニックなど)に、慢性の疾患で通院中の方

 

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