外来受診
高次脳機能障害センター
高次脳機能障害 専門外来の患者さまへお知らせ
2025年3月1日より、外来診察場所と診療時間が変更となります。
- 診察場所:はくすいファミリークリニック
- 診察時間:火・木 14:00~16:00
※診察医は深川先生で変更ありません。
はくすいファミリークリニックへのアクセスは以下を参照ください。
高次脳機能障害 専門外来とは?
交通事故による頭部外傷や脳卒中、脳炎・脳症といったケガや病気で脳が傷つくと、後遺症が残ることがあります。
脳損傷の後遺症としては半身不随(片麻痺)や失語症などがよく知られていますが、脳は考えたり感じたりする機能もありますから、そのような面での後遺症、つまり判断力の低下や感情の問題、記憶障害や注意障害なども後遺症として起こり得ます。判断力の低下や記憶・注意の障害が残ると仕事や家事がうまくこなせなくなってしまうことがあります。感情がコントロールできないと、人間関係が損なわれます。
仕事や家事ができない、周囲の人とうまくやっていけない、こうなると社会生活に支障が出ます。生活できなくなって困ってしまいますね。これはなんとかしないといけません。
そんなとき、頼りになるのが「障害制度」です。障害認定を受けるとさまざまな支援を受けられます。
半身不随で生活に支障をきたした方は「身体障害」として障害認定を受けることにより各種福祉サービスを利用できますし、失語症の方は「言語障害」の認定を受けられます。
では、判断力の低下や感情コントロールの問題が残る場合、身体障害にも言語障害にも当てはまらない方はどうすればよいのでしょう。若年のため介護保険も使えない方はどうすればよいのでしょう。そのような他の福祉制度が使えない場合、「高次脳機能障害」として障害認定を受けることが可能です。
ケガや病気による脳損傷の後遺症、特に考える力の低下や問題行動のために仕事や生活がうまくいかない、困っている……。
そんなとき、対応法を身につけ能力をアップしたり、各種福祉サービスを利用するなどして、仕事や生活などスムースに社会生活を送りハッピーな人生を目指すのが高次脳機能障害外来です。
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当院の専門スタッフ
当院の高次脳機能障害外来は専門・専任医師による診療
当院では、十数年にわたり患者さんとともに歩んできた経験豊富な高次脳機能障害診療のエキスパートと、独立したブース内の静かな診察室で、落ち着いてじっくりご相談いただけます。
医師 深川 和利(高次脳機能障害センター長)
2006年から名古屋市総合リハビリテーションセンター高次脳機能障害支援部にて高次脳機能障害のある方の診療・支援を担当し、多くの患者さんとともにそれぞれのハッピーな人生を目指してきました。この間、愛知県高次脳機能障害支援普及事業相談支援体制連携調整委員、厚生労働科学研究「高次脳機能障害者の地域生活支援の推進に関する研究」東海ブロック委員を務め、支援普及事業を推進いたしました。
患者さん方の専門診療のニーズに応えるため、2018年8月から大同病院・だいどうクリニックにて高次脳機能障害専門外来を続けています。
豊富な経験をもとに、日々の診療や講演・執筆活動などを通じ、高次脳機能障害のある方やそのご家族のための支援や社会の中で理解を得るための普及啓発を行うことにより、高次脳機能障害のある方がスムースに社会生活を送れるよう微力ながら日々努力しています。
講演、著書、メディア取材等多数。
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- 所属学会
- 日本内科学会、日本神経学会、日本脳卒中学会、日本神経生理学会、日本高次脳機能障害学会、日本リハビリテーション医学会、日本交通医学工学研究会
- 資格
- 日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本リハビリテーション医学会臨床認定医、日本内科学会臨床認定医
- 公的活動
- NPO法人高次脳機能障害友の会「みずほ」顧問
- 編著書
- 「50シーンイラストでわかる高次脳機能障害『解体新書』」(阿部順子他監修、名古屋市総合リハビリテーションセンター編著/メディカ出版 2011年)
「NANDA-Iの看護診断にもとづく高次脳機能障害の標準看護計画」(深川和利監修、藤山美由紀他編著/メディカ出版 2014年)
「高次脳機能障害 支援の道しるべ[学校生活編][社会生活編] 」(メディカ出版 2017・2018年)
「認知機能回復のための訓練指導マニュアル~高次機能障害者を支援する」(メディカ出版 2009年)
「高次脳機能障害のある人の地域生活」(中央法規 2017年) ほか
対象となる人
高次脳機能障害専門外来の対象となるのはどんな人?
ケガや病気による脳損傷の後遺症のうち、下記の症状のために仕事や勉強、社会生活に支障をきたしてお困りの方(とくに65歳未満のために介護保険が使えない方、認知症向けあるいは高齢者向けサービスの利用が困難な方など、他のサービスではカバーできない方)のための外来です。大人だけでなくお子さんも対象です。
- 交通事故や脳卒中、脳炎や脳症、心筋梗塞や溺水による低酸素脳症、むち打ち損傷などの脳損傷をきっかけに、そのあと下記のいずれかの症状が後遺症として続いている方
- 主な症状:以下のような症状がある方
- 記憶障害:最近の出来事なのに思い出せない、新しいことが覚えられない、発症前の記憶が一部思い出せない、など。
- 注意障害:集中できない、集中が続かない、根気がなくなった、疲れやすい、不注意、同時に二つ以上のことができない・片方を忘れてしまう、ミスが多い、など
- 遂行機能障害:要領が悪い、段取りが悪い、準備に時間がかかる、判断力がない、優先順位が分からない、など
- 社会的行動障害:意欲・やる気が出ない、子供っぽくなった、空気が読めなくなった、話がまとまらなくて伝わらない、些細なことで激怒する、我慢できずに食べ過ぎる・買いすぎる、こだわりが強くなった、生活リズムが乱れて昼夜逆転、他人のことが気になる・マナーの悪い人が許せない、など
- 身体障害、言語障害、認知症、精神疾患、発達障害などの場合は、同じような症状であったとしても、それぞれの専用の診療・サービスの利用が適切かつ安全です。
受診相談
受診までの流れ《完全予約制》
現在、新規の患者さまの受付を停止しております。
愛知県在住・在勤の方は、愛知県高次脳機能障害支援拠点機関(※)である「なごや高次脳機能障害支援センター」(名古屋市総合リハビリテーションセンター内)にご相談ください。
なお、関係機関からのご依頼(支援拠点機関、係争対応に関わる法律事務所等)については、別途ご相談ください。
※県支援拠点機関とは
障害者総合支援法のもと、都道府県、政令指定市などに設置されており、専門の相談員(高次脳機能障害支援コーディネーター)が配置されています。
愛知県では、名古屋市総合リハビリテーションセンターが支援拠点機関として、高次脳機能障害の診断・訓練・相談支援・普及啓発活動などを実施しています。
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